ラブ・マスター? 【ラブレッスン番外編】

ああ。そうだ。




俺が学校で見せてもらったものと一緒。




今よりも幼さの残る由宇さん。




由宇さんもしばらく見ていなかったのか気づけば横に来て一緒にアルバムを覗き込んでいた。





今と髪型が似てると思い出したように言った由宇さんの顔は、昔を懐かしむように遠くを見ていた。



見せたことの無い表情の、その横顔にドキッとしてしまう。





学生時代を思い出してるのかな。


由宇さんはどんな学生だったんだろう?




友達はたくさんいたのかな?



委員会や部活は?




そんな事を考えてたら由宇さんは少し寂しげに笑った。




『なんか家の事でたくさん落ち込んでからは、身なりはどうでもいいやって、

ちょっとずつ気にしなくなっていったわ』





そうだった。



お父さんを亡くしたって言ってた。




由宇さんにとっての高校時代の思い出は、
お父さんが亡くなった事で悲しい思い出の方が強く残ってしまってるんだって、そう思った。