それを手にとって見てみる。





「何コレ?」







『しおり。本とかに挟むやつ。四葉のクローバーなの。本物だよ?

本当は全部渡してあげたいけど、コレ私の大切なモノだから半分だけで我慢してね?』






ちょっと申し訳なさそうに笑いかけてくれるけど、どうしてこれを渡されたのかわからない。






首を傾げてる俺に、その人はちょっと自慢げに話し始めた。






『四葉のクローバーって願いが叶うっていうじゃない?これ持ってたら願い叶うんだよ。

私もね願掛けして叶ったことあるんだから!』






どうだと言わんばかりの表情で俺を見てくるその人の表情が、なんだか年上っぽくない表情に見えて可愛いと思った。






だからつい意地悪な事を言ってしまう。







「半分に割ったら二葉じゃん。それでも効果あるの?」







ちょっとムッとした顔をする。






『あるわよ。ちゃんと肌身離さず大切に持っててね?毎日願かけるのよ?』






プイッと横を向くその行動に笑みが零れた。






この人すごく可愛い人だ。