最初で最後の千歳くん。~君と1000回のキス

……誰に何の言い訳してるんだろ…


視線を戻すと、田崎くんはうつ伏せになってる。


改めて教室を見渡すと、私なんか誰の視界にも入ってない。

田崎くんと目が合ったような気がしたけど、そもそもそれも妄想かも…。


うん、やっぱり隅っこで生きていこう。

視線を教室の中から窓の外へ向ける。


「…『ジメ子』、高校デビューします」


思いっきり自虐を込めたラノベのタイトルみたいな呟きは、今日3回目の重い溜息と共に空に溶けてった。