「その中坊に、ヤラレたんでしょ。そこの人」
兵藤を指さすと、兵藤の顔がみるみる赤くなっていった。
「こんの……ヤロォ……舐めやがって」
「この前結構やっちゃったから、お返しされてやってもいーけど」
「ふざけんなよ!?俺らが本気出したらどーなるかわかってんのか、てめぇっ」
ガッっ!
最初に兵藤が俺を殴り、俺は地面に倒れこんだ。
こんくらい、あの頃の俺の恐怖に比べたら可愛いもんだ。
あ、やべぇ…また思い出してきて胸糞わりぃ。
……………
……
……何発食らったかな。
3人にボコられたんだから、痛みは感じる。
でも、全然死なねーじゃん。
「こ、コイツなんでやり返してこねーんだよ!?」
「アホっ…俺らが強いからビビッてんだろ!」
瞑ってた目を開け、側にいた仲間の男を見た。
何もしてねーのにそいつはビビって、俺から1歩離れた。



