どうしよう、絶対笑顔引きつってる…仕上がりを見るのが怖いよーっ!
泉と萌乃が落書きしている間、私は手で仰いで顔の火照りを冷ましていた。
「りーちゃん、顔赤くね?」
それに気づいた陽太くんが私の顔を覗きこむ。
「えっ…あー、さっき人多くて暑かったよね!そのせいかなぁ~?」
「大丈夫?熱でも……」
陽太くんが私の頬に手を伸ばした瞬間、その手を新くんが掴んだ。
「うお、ビビった……なんだよ急に」
「陽太~りりにセクハラしてんなよー。こいつ何かにつけて女子に触りたがるから」
「は!?俺は純粋にりーちゃんを心配して……」
「どーだか~」と言いながらその場を去る新くん。
「おい新、ふざけんなよ!俺ただの変態だと思われんじゃん!」
「本当のことだろ」
新くんと陽太くんのやりとりを見ていると、突然後ろから泉に「見てたよ」とつぶやかれた。
「泉!いつの間にっ」
「ありゃあ、確実にりりのこと好きだね」
「え!?」



