狭い空間に7人もいるからあまり身動きがとれない。
『背景を選んでねっ』
「ヤバいヤバイ!時間ないよ、背景どれにする!?」
前でパネルを操作していた泉がみんなに聞いている。
後ろにいた私は背が小さいから前の方が見えない。
『撮影を始めるよっこのポーズを真似してね』
みんなが一斉にポーズをとり始めた。
その時、ガッと二の腕を引っ張られる。
「えっ……」
「そこじゃ写んないでしょ」
新くんが私を自分の方へと引き寄せた。
う、嘘……!めっちゃ近いっ!
そしていい匂い…。
すぐ横に新くんの顎があって、思わず息を止めた。
カシャッ
いつの間にか撮られてしまった。
「りり、小さいんだから前に行けよ」
そう言って撮影の合間に私を新くんの前に移動させた。
両肩に手を置かれたまま撮影が続き…。
私の体は硬直したままだった。
新くんがノリで後ろから抱きついて来たり、私の頭の上に顎を乗せてきたりしたけど、私は緊張のあまりうまく笑えず。



