「あ、でも新は本当に南高でいーのかよ」
光喜くんが、スマホを見ていた新くんに問いかける。
「あ?うん」
「〝うん〟って…お前さ~真面目にやってりゃもっと良いとこ行けんのに」
「今さら勉強したくねーし」
「俺らとつるんでなきゃ、まともな人生歩んでたんじゃねーのぉ?」
新くんがスマホをテーブルに置いて立ち上がる。
「お前らがいなきゃとっくに中退してたわ」
「あ、あ、あ……新キュンっ……今の言葉ヤバイっ一生ついて行きますっ」
光喜くんが新くんに抱きつくと笑いが起こった。
「じゃあ光喜、格ゲー付き合えよ」
「ハイッ喜んで~っ」
裏声で答えた光喜くんが新くんの後を追う。
「アホか、アイツっ」と言いながら笑っていた陽太くん。
新くんて、他に志望校があったのかな…。
「ねぇ陽太、新って他んとこ受けたかった系?」
泉が私の気持ちを代弁してくれてるかのように、陽太くんに聞いてくれた。



