「楽しんできてね……ちゃんと、見てるからっ
「わかった。ユッキーに頼んどいたから、りーちゃんたちは車から見てて」
「うん……」
私は新くんの後姿をずっと見つめていた。
すると萌乃が「ラブ!?それともライク?」と言って抱きついてきた。
「えっ!?」
「その顔はラブでしょー!?」
「そんなんじゃ……」
「えー、いい雰囲気だったけどなぁ」
「もう、だから違うって……」
「でもかっこよすぎて、あんな人が彼氏だったら心配になっちゃうよね」
ドキッとした。
新くんにとって私は、数いる女友達の中のひとりに決まってる。
今日だって周りを見渡せば、綺麗で可愛い女の子が山ほどきてるんだもん。
これからチームに入れば出会いも沢山あるだろうし。
好きになっても、両想いになる確率なんてかなり低いんだろうな…。



