え!間接キスじゃない!?


しかもいつの間に呼び捨て……。


そういえばさっき泉も『光喜』って呼んでいたような。


泉の方を見ると、ちょっと照れているような顔をしている。


もしかして泉、光喜くんのことが好きなのかな……。


「しかし……マジで新が羨ましいよ、俺らも早く走りてーよなぁ!」


陽太くんたちがそう言うと、智大くんも頷いた。


「来年が楽しみだよな!」


そうか、本当は中学生って白龍に入れないんだっけ……高校生になったらすぐに入るのかな。


その時新くんが先輩たちに呼ばれた。


「じゃー、俺そろそろ行くから。みんな適当に見てて」


それに対して「ガンバレ~」とか「こけんなよ、Sスタにアップしとくからな」とか、みんなが口々に言っていた。

Sスタにアップされたやつ見たいな…

「新くんっ」


背を向けていた新くんが、私の声に振り向く。


どうしよう、呼び止めちゃった。


「ん?どーした?」


優しい笑顔で私に近づいてきてくれた。