それに対して2人が「おー、会う会う!」と上機嫌に、店内へ入って行った。

あの格好でファミレス入れるのかな…

なんて2人の後姿を見ながら考えてると、新くんが呟く。


「族に入るとかってひく?」


「え……」


「『白龍』ってさ、他の族みたいに窃盗とか拉致ったりとかしねーんだよ、売られた喧嘩は買うけどこっちからはほとんどふっかけねーし、ただ純粋に走るのが好きな奴らの集まりでさ。頭も義理人情に厚くて。そういうとこが俺はいいと思ってんだよね」


「そうなんだ、暴走族とかよくわからないけど新くんが走ってる所、見てみたい気もする。『白龍』の走りって他と比べ物にならないくらい綺麗で圧倒されるって聞いたことがあるから…」


「ん。すげーよ、俺も最初に見た時衝撃受けたし。本当に白い龍みたいで。俺もあん中に入って走ってみてーな…とは思った」


新くんが受けた衝撃を、私も一緒に見て感じたいと思った。