「えっ、そんな薄情な女じゃないよ!?」

「違う違う、そういう意味じゃなくて。ショックすぎてさ、耐えらんないんじゃねーかって、不安だった」

「確かにショックだよ、新くんがされてきたこと考えると…。でも私はそれ以上に新くんを守ってあげたいって思ったんだ。だから…これからは私がいつでもそばにいるからね?」

「…ん」

穏やかな笑い方をする新くんに思わず胸をときめかせた。

新くんは私を抱き寄せると私の下唇を挟むようにキスしてきた。

だんだん深いキスになっていき、息苦しくなる。

それと同時に私の腰を自分の方へと引き寄せた。


息する暇がない…。

「新くん…息…でき…」

「もっとしたい」

今までにないくらい甘い声で言われると、断ることなんてできない。

私を抱き寄せる力は強かったけど、それが余計に心地よかった。

私は新くんの物なんだって、実感が湧くから。


もうあなたを一人にはしない。


私がいるから…いつも隣にいるから。


そんな2人を月だけがずっと見つめていた。