どうしよう、何もしないでただ見ているだけなんて!
その時、近くにいたユッキー先輩に「大丈夫だから」と声を掛けられた。
「先輩っ…でも見てられないんです!」
「あの2人、たま~にやるんだよ。こうなったら誰も手つけらんねぇから…」
「そんな…!」
「心配すんな、死ぬまでやるわけじゃねーし」
周りの人達はなんだか、ボクシングを観戦してるお客さんの様に楽しんでいる人が多い。
ありえない…怪我してるのに!
「りり!」
急に肩をたたかれ振り返ると、みなみが息を切らしていた。
「みなみ…」
「こんな事になるなんてっ」
みなみも気が動転してるようだった。
「ごめんみなみ…。私が全部悪いんだ。私が2人に隠し事なんかしなければ…」
「びっくりしたけど怒ってないよ。私が話しづらくさせちゃったせいもあるし…」



