まだ彼女と電話中か……長いな。
甘えられるのが嫌だって言ってたわりには仲良さそうじゃん。
なにこれ、モヤッとしたものが心の中にあって、なかなか消えない。
私が嫉妬する資格なんてないのに。
ボーっとしていると、新くんと目が合ってしまった。
や、やばい。見てたのバレた!?
新くんは電話しながら、私に向かって手招きしている。
えっ!? 私!?
咄嗟に辺りを見渡したら、新くんが笑っていた。
どうしよ、行くべきだよね…?
高鳴る胸を抑えて外に出ると、新くんが同時に電話を切った。
「あの…よかったの?彼女だったんでしょ?」
「彼女?あー……元だけどね」
「え……別れたの?」
「ちょっと前に。あ、みんなには内緒ね?またうるせーから」
「でもすぐバレちゃうんじゃ……」
「落ち着いたら言うつもり。今はまだちょっと」
なんだか意味深な言い方をされて、スッキリしない。



