そう聞くと彼は小麦色に焼けた顔を近づけて不思議そうに答えた。

「そうだが…君は?」


『あっ!私は澪って言います…えっと一年です…』

(か、顔が近くて前を向けない…………)


「あぁ、なるほど。新入生か。」

パッと離れたかと思うとその人は顎に手を当てうんうんと頷いている。


「俺は結城と言う。三年だ。今はちょうど部活の休憩中でな。」


親指を後ろに向けて淡々と話す結城さん。


『あ、あぁ、なるほど…』

(この人眼力がすごいな…;)



「おっと、そろそろ戻らねばな。」

近くにあった時計を見ながら結城さんは踵を返す。


「頑張ってください」と手を振ると、少し驚いた顔をしてフッと笑った。ような気がした。



『グラウンドに出る道………すぐ近くだったんだ……』

長いため息をつきながら乾いた喉を潤した。