「うん……やっぱりそう簡単には忘れられないかな。」


ズキン……


忘れられないって言われたことに胸を痛めているんじゃない。

君の笑顔が……

とても切なそうだったから。


だから思わず、彼女の折れそうな腕を引いて……

唇にキスを落とした。


「辻くん……」


唇を離したら、早瀬は目を見開き
驚いていた。


「好きだ。」


言ってしまった。
言うつもりなんてなかったのに……