ここでボクたちは運命のかと思える位の出会いを果たした。




理事長室でボクたちの仲間、來斗の背中から顔を覗かせている少女、神条唯。



彼女は、始めに泣き出し、雅の作り笑いを自分のせいかと問い、ボクと雄翔を個々の人間として認め、ボクたちの最大の難関であった、零の心の闇にも迫っていった。





ああ、この子も、なにか心の闇があるのだな、と嫌というほど感じた。



多分、此処にいる皆が感じたと思う。




零よりも瞳が真っ暗で闇に浸っている。
墜ちるところまで堕ち、上がることを知らない悲しい堕天使のようだった。





唯ちゃんと共に過ごして、彼女を闇から救いたい。

心からそう願った。