「み、みんな、気を取り直して、はい、自己紹介をどうぞ。」

「あ、はい…。日下葵です。よろしくお願いします。」
そう言ってニコッと笑うと、クラス全員が顔を赤くした。
な、何…?

「///// (((((なにあいつ、髪とか眼鏡とかめっちゃダサいのに、笑った時可愛い!いやいやいや。あいつは男で、俺も男!)))))」

「…葵。二度とその顔をするなよ。」
「え、なんで…」
私がそう言うと、栄斗と勇にぃが頭を抱えているのが見えた。
何してるの…?あ、私がめっちゃブサイクだからか。


はあ。


「「センセー!僕たちの隣空いてますよー!」」
え、双子?
「そうだなー。」
え、無理無理無理!
私がそう思ってるのがわかったのか、勇にぃはこっちを見て、頷いた。
「どうせなら、席替えするか。」
そう言って、私にウインクした。
あ、勇にぃ… 仕掛けるつもりだな。まあ、良いけど。

最終的に私は前から二列目の窓側で、栄斗の隣になった。私が勇にぃを見ると、ニコッと笑ってくれた。


………


「えーと、葵だっけ。よろしくな。」
そういったのは、私の後ろに座っている子だった。そしたら、前の子、さっきの双子の一人が振り返って私に話しかけて来た。
「ねえねえ、勇にぃって言って、よく怒られなかったね!」
か、可愛い!

「え、怒られないよ?」
私いっつも勇にぃって言ってるもん。
私がそう言うと、前の子がニヤッと笑った。
「そーなんだ。じゃ、僕も!」
「や、やめとけ!」
え、栄斗!?栄斗がそう言ったけど、彼はやめる気はなさそうで。
なんで栄斗はやめとけ、って言ってるんだろう?