「何か知ってるんだね、火星くん」


遠くから金星くんがそう言った。


「そうなの?何か知ってるの?」


地球くんも火星くんに迫った。


何がいけないの?


「おれもそういう奴らのせいで、こうなったんだ」


「どういうこと?」


地球くんはそう言って、火星くんを見た。


火星くんは赤くて、少し寒い場所なんだけど、地球に似ている。


その火星くんには今生物は棲んでいない。


「中にいる生物のせいで、おれの中はぐちゃぐちゃになって、そして何もいなくなった」


「え?」


「何それ?」


「そういうことだよ、おれはだから毎日がつまらない」