。5日目。


華は亡くなっていた。

夜の間に亡くなった。

昨日蒼葉と別れてすぐだろう。
服のままベッドに横たわっていた。
きっと華は自分が死ぬって分かっていたのだろう。
だから、最後まで笑顔で蒼葉と話をしていたのだろう。

雛と蒼葉が連絡を受け病院に向かう。
着いた頃には、

華がいた病室も綺麗に片付いていた。

蒼葉「華⁇華。起きろよ。昨日会いに来るっていったろ。」

蒼葉が必死に呼びかける。
当然、華は答えない。答えたくても答えられない。
雛「はなぁー。っひっく、ひっ。」

雛も泣いていた。華とずっとずっと友達で
仲も良く2人で過ごす日々が当たり前のようだったのに、
その日々が急になくなると思うと、
悲しくて悲しくて、たまらない。

そういえばと、蒼葉が何か思い出した。

蒼葉「華。昨日、『これで悔いはない』っていってた。
わかってたんだよ。華は自分が死ぬって。
わかってたのに、俺にはわからなかった。
俺のせいだ。ごめん。華。」

華は本当は自分の体が持たないってわかっていた。
でも、蒼葉には笑っていて欲しかった。
最後の私の我儘。

空から見ている華が、

蒼葉は悪くない。蒼葉。泣かないで。
私は蒼葉と入れてとても幸せだった。
もし、私が生まれ変われるならば、
その時は、また絶対出会えるって信じてる。
雛。蒼葉。本当にありがとう。
そして、さようなら。

そうして、華は『光』にかえるのだった。