「まぁ、バレちゃった以上しょうがないかぁ。」
「秘密、教える?」
「もちろん。隠してたら申し訳ない。」
案外簡単に教えてくれるらしい。でも、前に言ってたよね。

_______________僕達のところはいつでも教えるけど、気が向いたら聞いて?

あの時の言葉は本当だったんだ…。
「弓景いないからさ、明日もまた来てよ。」
「彗君、おいで。兄さん、いない。」
「…えっ、……俺、いいの…?」
「霧谷がいない以上、兄に僕達のこと伝えておいてね〜。まぁ、澄なら知ってるかもしれないけど。」
「じゃあ、明日また来てよ。母さんには言っとく。弓景も連れてきてね〜。」

そして、そのまま家に帰された。


「緋山君、私達ってさ。隠し事多いね。」
「……うん。」
悲しそうに告げる哀川さん。だけど、誰にだって言えない秘密はある。僕だってあるから。

「秘密が、多いのは、警戒心が強いだけ…じゃない…。傷つけたく、ない。心配かけたくない、から…隠すこともある……と思う。」

彗がそう言う。
「…そうだね。じゃあ、話してくれるくらい私が強くならないと!」
「身長以外なら出来るんじゃない…?」
「身長は緋山君の分けてもらうから大丈夫。」
「え、」
なにがだいじょうぶなのかわからないんだけど。
「緋山君も支えるの手伝ってね。」
「……善処する。」
「あ、やっと…、家だ………。」

とりあえず、明日も理駆先輩達のところへ行くのか…。暑い中…。はぁ。憂鬱だ…。

ルームシェア25日目、終了。