「ま、眞白先輩!本物ですか?奏汰先輩が作った偽物じゃないですよね。茜先輩が作った人形じゃないですよね。」
「みっちゃん!私だよぉ、眞白だよぉ。」
「ども…。」
「緋山君も来てくれたんだねぇ。これで天文学部は勢揃いだぁ。」
そう言われて周りを見渡すと…、
「遅かったな。」
「待ちましたよ。」
「僕達は仕事サボってきちゃった。」
「理駆、怒られる。」
「莎駆も怒られてよ!」
「眞白ちゃんが無事でよかったね、澪月ちゃん。」
もうみんな揃ってる。出遅れた感じかな…。
そう思っていたら、服が軽く引っ張られる感覚。後ろを振り向くと俯いたままの彗君がいた。


「…澪月姉さん、俺、帰りたい………………。人が、多い…。」
「あれぇ、その子は?」
「…っ!…あ、俺……、彗、です………。霧谷、澄の……弟、です。」
「霧谷に弟いたの!?」
「理駆、うるさい。」
「そういえば、霧谷君にも、お礼を言いたかったんだが……。今日は来てないのか…。」
「電話番号知らないですし、仕方ありませんよ。」

「あ、僕が澄に伝えておきます。」

「……そうか。それはありがたいな。緋山君に頼もう。弓景君のこともだが、合宿に是非参加してほしいと伝えてくれ。もちろん霧谷君の弟も連れてきてもらって構わない。」
「……分かりました。」