「哀川さん、明日修業式だよね。」
「あっ!そ、そうだった!完璧に忘れてた……。」
ふ、普通にこれからもあると思っていた。
「ここら辺の学校って夏休み遅いよね。」
「え、そうなの?」
「だって、普通は7月の初旬頃だよ。」
「そうなんだぁ。生まれも育ちもここだしなぁ。」
「へぇ、ここ以外のところ行ったことあるの……?」
「う………ん、無い、かな。」
小さい頃は家からも出たことなかったから。家族でお出かけなんしたことなかった。
だからって、ここが嫌いなわけじゃないけどね。むしろ好き。
「じゃあ、………。」


_______________今度どっかいってみる?

「え、」
まさか、緋山君からお出かけに誘ってくれるなんて思わなかった。
「い、いいの?」
「案内できる範囲だったら。あと、合宿も行くでしょ。」
「そ、そっか。じゃあ、また今度一緒にお出かけしようね!」
「ん…。」