「ダメだよ、霧谷君。私は、私は………。」


顔を覆いながら声を震わせる眞白先輩。


「私だって、生きたいよ。でも、みっちゃんの前では綺麗な先輩でいないと、憧れの先輩にならないといけないの。みっちゃんが遠慮せず頼れる先輩にならないと…っ。」

「みっちゃんは覚えてないかもしれないけど、私はみっちゃんと同じ中学校の生徒だったの。まぁ、私は教室には行かなかったけど。その時に知り合ったのが采華ちゃんだよ。」

「そこでね、みっちゃんのことを知ったの。1度保健室にみっちゃんが来た時があったの。その時に保健室の先生に、親の代わりをしている人に迷惑をかけないようにしているのを見て、“あぁ、この子は幸せになれない子なんだって”。」

「そして、ここら辺の高校でここの高校が一番有名だったからみっちゃんも進学してくる可能性が高かったからここに来たの。明るく迎え入れて幸せにしてあげたかったの。」

「それから、手術はやめた。体に傷が増えると運動ができなくなるし、入院する回数が増えるでしょ?」