澪月side

緋山君がお風呂に行ったから、今はリビングに1人だ。
「っはぁぁ。」
眞白先輩が帰ってきてくれて凄く嬉しい。
だけど、だけど_______________。

「ひ、緋山君が私のこと好き………?」

夕飯の準備が出来たから呼びに言ったら…。


『あぁ。好きって言えるわけないでしょ。……どうせ哀川さんはそういうの知らないと思うし、僕のことそういう対象で見てないと思う。』


誰と話してたのかわからないけど…。
「まだ私って決まったわけじゃない!」
けど………。
ど、どうしよう…。
いや、でも、からかってるだけかもしれない。そもそも本当かもわからない。
ソファーに座って顔を覆う。
さっきまで恥ずかしがらないように気をつけるのが精一杯だった。
「うぅぅ。」

「何百面相してるの。」

「はいっ!」
頭上から急に緋山君の声。
「え、そんなに驚かなくても……。」
「あ、ごめんね。どうしたの?」
どうしよう。緋山君の顔が見れない。
「髪やって。」
「あ、うん。」
そうして、髪を乾かす。

髪を乾かしている状態だと、顔が見えないか良かった。
緋山君がそう気にしている様子はないし……。
気にしないことが一番だよね。
「緋山君の髪の毛柔らかいね。」
「ねぇ、哀川さん。」