俺は今すごく気まずい。

「な、なぁ兄ちゃん悪いことしたよな。」
「まぁね。」
ホテルに連れ帰ってからも、目を合わせてくれない螢。兄ちゃん寂しい。
まさか、女の子とルームシェアしてるなんて思わないだろ?
「なんでそんなに怒ってるんだ?」
「…あそこが僕の家だったからね。」
「別に澪月ちゃんの家に帰すけど?」
「は?」
「え?」


「で、兄さんは僕と話をするためだけに哀川さんを泣かせたと?」
怒りがMAXに近い螢。螢が本気で怒ると本気で怖いから正直に謝る。
「兄ちゃんの説明不足だった。ほんと悪かった。」
まぁ、家に帰れるならいいけどさ、と螢が呟く。なんか嬉しい。

「何ニヤニヤしてんの。」
「螢に好きな人ができたなんて!」
「は?え、なんで知ってんの。兄さんにだけは知られたくなかった。」
螢の行動見てて普通感づくと思うけどな。兄ちゃん寂しいような、嬉しいような。