狼の王さまに笑顔を。

「何?その目。あなたみたいな人間の分際でノア様の恋人なんかになるからいけないのよ?」



そう言いながら私の髪をつかむ。



「い、たっ…」



「うるさい、黙りなっ」



そしてまた殴られ蹴られる。


絶え間ない暴力に抵抗さえ出来ない。


口の中を切ったのか口から血が出る。


頭からも、顔をつたって血が流れるのが分かった。



「ふんっ、まあいいわ。空腹と脱水でくたばられてもつまらないから食事と水分は与えてあげる。」



そう言って食事を投げ去る。


痛みと意外と流れてしまった出血による貧血でその場に倒れて意識が途絶える。