狼の王さまに笑顔を。

「ノア様…単刀直入に申し上げます。ノア様と音羽様はお付き合いなど、されていないのではないでしょうか?大方、誰かと付き合っているとすれば周りが黙るとでも思っていたのでしょう。」



図星だったローレスの発言に戸惑う。



「それがっ…どうした…」



「そして当然そこには感情などなく、都合の良い女と思っていた…ですが一緒に過ごすうちに居なくてはならない存在になっていった…そして今こうして音羽様が居なくなり、自分のお心に気づいたのではないでしょうか??」



たった今それを気付いたところだった。


それを察したのかローレスは喋り続ける。


「私は…ノア様を、どれだけの時をお側で見て来たと思いますか?悔しいですが…ノア様を変えたのは音羽様です。」