後はもうひたすら覚えるしかないけど…
エレナにまだ少しだけ教えてもらおうと声をかけるが、今日は用事がある様だった。


すぐ帰ってくるらしいけどちょっと寂しかった。


出かけるエレナを見送って、部屋に戻ろうとする。


だけど外を見るといい天気だったので、外で勉強しようと思った。


外に出て木の陰で、うつ伏せになって何回も書き写しては覚えて行く。


「画数多すぎ!!!一文字書くのにどれだけ時間かかるの?私だけ?!」



「あぁ…お前だけだろう…」



独り言に返事が返ってきて振り返る。



「ノア!!!!なんでこんな所にいるの?!仕事は?またローレスさんが心配するよ…?」


「お前が見えたからまた下手くそな字でも書いてるのかと見に来た…」


「なっ!……でも認めます、全然上手くかけないんだもん!」


そう言うと、冗談だとまたからかわれた。


ノアは私の近くに座る。


「あのな…?ジィがお前に会いたがっているんだ…それでちょっとあって相手してやって欲しいんだ…」


ジィ??おじいちゃんみたいな感じ?って聞くとまぁ、そんな感じだなと答えてくれた。



「私が会って大丈夫なの?ボロ出ちゃったりしない??」



自分で言ってて自信ないのだとちょっと悔しくなる。


それでも王様であるノアのおじいちゃんに会って相手するなんてめっちゃ緊張する。



「まぁ…大丈夫だろう…多分…」



多分って…余計不安になるじゃないのよ!!


そこは心配ないとか言ってよもう!!


こうなったらやってやろうじゃないの!と勉強道具を片付け立ち上がりノアについて行く。