ひとしきり泣いた後はノアと普通に話をした
私のパパの事、友達の事。
生まれ育った人間界の話
久しぶりにまともに話した気がする。
ずっと避けていた。
ノアのこと。
ノアの顔を見たら辛くなってしまうから。
でもその気持ちは軽くなった。
やっとちゃんと考えられるようになったこれからの事
大事な人がいる人間界へ帰るか
愛しい人がいるルーティオに残るか
どちらかを……………
……???
そうか!!私らしくもない!!
「そうだよ!!」
私はノアの目を見た。真っ直ぐに。
どちらかではなくどちらも!!
どちらかひとつなんて誰が決めたのよ!
そう!どっちも手にすればいいんだよ!
「ノア…私決めたよ」
「何をだ?」
「これからの事」
「そうか…俺はどちらであっても音羽を尊重する」
「うん。あのね、私ね…………」
「私……………人間界へ帰る!」