「まあこんな感じだ…引いたか?」



「そんな事ない…」



「なんでそんな泣きそうな顔をするのだ」



「だって…」





ノアの過去を全部聞いた私は…



かける言葉が出てこない




ノアの隣にいるという覚悟が甘かったからだ



耐えきれなくなった涙が頬を伝う



ノアはそんな私を優しく包み込む。




「最近色々考えて疲れたのだろう…すまない…音羽ばかりに負担かけて」



「そんな事ない…けど…私、もっともっと強くならなきゃ…」




「俺は音羽は十分強いと思うが?」


「どんなに辛い状況でも立ち上がり前に進んでいく。それはそう簡単に出来る事じゃない」



「そんな音羽に俺は惚れたんだ」



「……へへっ…照れちゃう。」




忙しい人間だと思う。




「まあ、俺は弱々しい音羽も大歓迎だけどね」



「やだよ〜!恥ずかしいもん」



「全部受け止めるよってことだ」




サラッとかっこいいこと言っちゃうノア





ノアを抱きしめ返した。



心が落ち着いていく




いつも安心させてくれるこの腕が好き。



匂いが好き。



怖がれがちだけど平等に皆に優しい所が好き。



私を大事にしてくれるとこが好き。




私はこの人が大好き。





離れたくない…忘れたくない…





真剣に考えよう、





ノアとの今後。