狼の王さまに笑顔を。





「……はっ…なんだよそれ………早すぎるぞララ、俺はまだ王になったばかりだ。これからだろう…」





全てを理解し心に穴が空いたように力が抜けていく。



そのまま椅子に腰を下ろした





「………目は覚ますのか…?」



「…状態はあまりよくありませんので…」



「そうか……声を荒らげてしまい申し訳ない。…すまぬが1人にしてくれないか」



「……かしこまりました」





寝ているララとそばに座るノアの2人だけとなった




誰も居なくなりシーンとした部屋に小さく

「クソッ…」

という言葉が響く




王になることに必死で今まで支えてくれたララに対して何も返せていない事が悔しくてたまらなかった。


































それから暫くして________


ララは目を覚ますこと無くノアの手の中で静かに息を引き取った。













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国中の者がララの死を悲しんだ。




新しい王の誕生と同時に先代王の死




希望に満ちた日と悲しみに打ちひしがれる1日となった________








全ての者の心を表すかのように雨の日が続く…