「ゴホッゴホッ…ゥッ…………」



「ララ?!!?」



「ララ様!?」





突然に激しく咳き込み倒れるララ




「直ちに侍医を呼べ!!!!!!!」


「はっ!!」





ノアはララを抱き上げ近くにあった部屋に入り、ベッドへ寝かせた。



意識がなく、手と口には血がついている。














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「ララの容態は????」





「それが………」




「なんだ、はっきりと申せ」





「ララ様は幼い時から身体が弱く…肺に病をお持ちで…………」





身体が弱いのはノアは知っていた。



が、肺に病をもっている事は知らなかった…




「病って…なんだ…俺は知らないぞ…」


「ラ、ララは大丈夫なのか…???」



「油断はできません…いつ倒れられてもおかしくない状態でしたので…」



「なんだよそれ…」



「申し訳ございません………」



「どけ、俺が術で治してみせる。__________」





ノアが侍医を押し退け術を唱え出した。



侍医はノアに押し退けられフラつきながらも立て直しノアとララの間には入り込む



「なりません!!!!陛下!!!!」


「怪我の治療とは訳が違うのです…………それにララ様は…そのような事は望んでおられません…!!」








「誰に向かって口を聞いている?そもそも何故今まで誰も知らせてこない?身体が弱いのは知っていたが肺に病をもっているなんて知らぬぞ!!!!」




「…ノ、ノア様少々落ち着いて下さいませ…」



「ララが目を覚まさないかもしれないというのに落ち着いていられるか!!!」




焦りと怒り、ノアの興奮は収まらなかった。




何かを隠している侍医に対して不信感を持ち




みるみるうちにララの気力が落ちて行くのだけは嫌という程に思わされる





自分が治そうと思えば出来るのに、それを望んでいないというララ





全く分からない





「ノア陛下。侍医をあまり責めないであげてください。私がご説明致します」




そう言って話に入ってきたのはララの側近、アリシアだった。