「自分の過去をこうも真剣に見られるって結構恥ずかしいものだな」
私が必死に本を読んでいると後ろから大好きな声が聞こえた
「ノア…」
振り返るとそこには照れくさそうにドアによりかかって立っていた
私はその姿に安心して一気に涙が溢れた。
これは同情?
いや違う。
生きていてくれてよかったという安心感
「おいおい…そんなに泣くな…」
ノアは号泣している私をどうしたらいいか分からず黙って背中をさすった。
「ノア…生きていてくれてよかった…」
暗殺なんて私には到底縁のない話こういう王族の間ではざらなんだ。
私は目に涙をためながらニッコリ笑うと
つられてノアも微笑んだ。
「あぁ、ありがとう。」
ノアがいてくれたお陰で落ち着いた私はノアの記録に目を戻した。
全部受け止めるんだ、
ノアの全てを私が…
ノアの隣に座って続きを読み始めた
話しを進めていくとララさんの頑張りでまたルーティオに平和な日々が訪れていた
ただノアの心の傷はあまり癒えてはいなかった…
「小さい頃のノアって凄く可愛かったんだね」
「男に可愛いなんて言葉使うでない」
とは言っていても満更でもないような様子。
ふふっ、あまり変わってないのかもね