ぼそっと呟いた私の言葉に
ノアは一瞬固まってから私の手を取り
「…今頃気づいたのか??」
そういった。
今までの違和感も全部一致した。
見たことある目、包まれた感覚、白く綺麗な毛。
「何で黙ってたの…?」
「だってお前動物好きだろ??慣れない世界であの頃の音羽は笑っていてもどこか寂しそうだったからな。動物の方が気が紛れると思ったんだ。」
交換条件とはいえこの世界に留まらせてしまったからとノアは言う
まさかノアに伝わってしまうほど表に出てるなんて…
「でも流石に勘づいてはいると思っていたけど」
そんな…分からないよ!
でも違和感があったから無意識に感じてたんだろうけど…
……………??
……………………??!!!?!
待って?!私狼さんに色々零してなかった?!
寂しいとか…この世界を離れたくないとか…
抱きしめさせてとか言っちゃってた…よね!!?
まだあの時はノアが好きって気づいてなくて…
いや気づいてても気づいてなくても同じだよ…!!
ノリツッコミしてる場合じゃない…
てことはあの時の狼さんはノアで、ノアが狼さんって事だよね?!
「ぃ、いやぁぁあああああ!!!!!!!」
「はっ?!」
私は悲鳴と共にノアの手を払い走り出した