狼の王さまに笑顔を。





本当に良かったのかな…


ノアと子ども達が遊んでいるのを見て思っていた。


夜寝ずに仕事することにならない?


私のわがままで……



「音羽?何している?お前も俺と一緒に遊びたかったんじゃないのか?」



そう言って両腕を広げたノア。


絶対馬鹿にしてる…!!


人が心配してるのに!!


もういいや!ノアが良いって言うんだからいいや!!


こうなったら突進してやる!!!!


走ってノアの腕の中にダイブした。



「随分素直な事で??」



私を受け止めたノアは言った。


ノアの腕の中は悔しいくらい安心する。


ぎゅうっと腕の力を強めていると



「らぶらぶだ〜!!!お姉ちゃんと王さまらぶらぶ!!」



さっきからなんなんだ!!!この子たちは!!!


腹黒いのか!!?将来ドSか?!


純粋がゆえに真っ直ぐなのか?!?!


急に恥ずかしくなってきた。


顔が赤くなるのがわかる。


見せられなくて顔が上げられない



「あぁ、俺にとって音羽は何よりも大事だからな。」


「王さまは音羽お姉ちゃんの事だいすきなの??」


「もちろん」



ノアも何言っちゃってるのぉぉぉぉ?!?!


そんなキャラでした?!



「あのう〜…そろそろやめてもらっても良いですか?恥ずかしくて死にそうです」


「ふっ、ほらな?可愛いだろう?」


「うん!!お姉ちゃん可愛い!」



完璧ノアと子どもたちに遊ばれてる


もうどうにでもなれ……



ノアと子供たちは一段落するとまた遊びだした。


元気だなぁ…私何もしてないのに疲れちゃったよ…
色んな意味で……笑


子どもたちはすっかりノアに懐いている。


もう怖いだなんで気持ちはないよね。きっと。



「やっぱり王さまは優しいよねお姉ちゃん。」



木陰に座っている私に近寄ってきたのはロンくんだった。