狼の王さまに笑顔を。





「全く…ノア様は忙しいのですよ??子ども達まで屋敷に入れて…ノア様もなんとか言ったらどーですか??」


必死に謝る私をニヤニヤして見ているノア。


「どうだ音羽?ローレスに怒られる気分は?うるさいだろう??」


いや…えっと………


「ノア様!!!」


「あーあーうるさい」


「ほほほほ本当にすみませんでした!!!!ほ、ほらみんな行こう?」



ロンくん以外は固まって動けないって感じだった。



「で?どうしたんだ?ロンや子どもたちと一緒に俺を見てなんかいて。なにか理由があったのだろう?」



出ようとした私たちにノアが声をかけた。


立ち止まってノアの方を向く



「え?気づいてたの?」


「当然だ。何やら楽しそうだったから声は掛けないでいたが」



私は正直に理由を話した。



「この子達がノアの事怖いって言うからそんなことないよって言いたくて…会ったら何か変わるかと思って…ごめんね、邪魔するつもりは無かったの」


「ほう?それで?どうだった??」


「話さなきゃわからないって事になったんだけど邪魔しちゃ悪いからって時にローレスさんに話しかけられてびっくりして今に至ります…」



「そうか。じゃあ俺と遊ぶか、子どもたち」



ノア以外の人間がえっ?っていう顔をしていた。


ローレスさんまで。




「ノア様!それは困ります。まだ今日の仕事が残っておりますゆえ…」


「いいのだ。それに子どもたちと関わっていくのも大切だ。そうだろう?」


「…わかりました。では残りはできる範囲で私がやっておきますので。」


「ローレスもこう言ってる事だし、さあ行くぞ。」



ノアに押されて部屋を出て庭に出た。