「私も最初は貴方様の事は気に食わなかったです。王の隣にいる者が人間なんてってそれこそ本当に思っていました。」
「例えばおふたりが結ばれたとして、王の相手が人間と世間が知ったとしても、音羽様なら大丈夫だと私は思います。何せノア様を変えることが出来たのは紛れもなく音羽様だけですからね。国民の心も掴めると思います。」
「最初は無理でもいずれこの人なら王の隣を任せられると誰しもが思わざるを得なくなるでしょう。お二人を見ていればわかります。何の心配もいりませんよ。もし音羽様に何かあればノア様が黙っていませんから。」
私が不安に思っていること全て、見透かされたようにローレスさんが話す。
なんの迷いもなくなった。
私は…………
ノアにこの気持ちを伝えよう。
「ローレスさん…ありがとうございます!!私、ノアに気持ちを伝えようと思います。」
「ありのまま、ノア様に告げてあげてください。きっと喜ぶと思いますよ。」
初めて見た、キリッと微笑んだその爽やかな顔に、少しだけドキッとした…
ローレスさんが部屋を出ていき
そして私は部屋でノアを待った。

