「それで…私に話とは??」
沈黙を切ったのは私
「はい…ノア様が音羽様にお気持ちを告げたと聞きまして参ったのです。きっと音羽様の事ですからどうして良いのか悩まれてるのだろうと思いまして。」
「えっ……。え?ちょっと待ってください!その…なんで告白とか…だって私達恋人って知っていますよね…?」
そう、私が偽物の恋人って事は私とノアしか知らないはず…なのに告白の話とかなんで…
「その事でしたら音羽様に対するノア様の態度を見て察していました。本当は恋人同士でないことを。そしてその内に秘めていた想いも…ちなみに私以外の者は気付いてないのでご安心を。」
こ、この人すごい…いやだけど側近なんだもんね…ずっとそばにいる人だもん…分かっちゃうものなのかも知れない。
「それで、直球に聞きます。音羽様はノア様の事がお好きですか??」
「…好きです。ノアのことが大好きです!!ノアと居ると楽しくて、この人といると幸せだなって感じるんです。…だけどこの気持ちは王様であるノアに伝えて良いものなのか正直分かりません。」
ド直球な問いかけに素直に答えてしまった
私が好きだと伝えたら…ノアが悪く見られてしまうのではないかと、
私が初めてここに来た時のようになぜ人間なんかと言われ続けてしまうのではないかと
心配になってしまう。
「何故です、想いは伝えられる時に伝えた方がよろしいですよ。後で後悔します」
「…ローレスさんって私がここに来た時と対応が変わりましたよね。人間なんか!!!って言ってたのに何故ですか??」
前から気になっていたことを今聞いてしまう空気の読みの悪さに呆れる。
だけど気になっちゃったんだもの、ねえ?

