狼の王さまに笑顔を。



「えへっ…??ノ、ノアが私を???」



頭に手を回して照れくさそうに笑ってしまった。


私もノアが好きと、そう告げていいのか。


私が告げる資格があるのか。


嬉しいはずなのに…分からないよ……



「ノア…ありがとう。ノアがそんな風に思ってくれてたなんて凄く嬉しい…んだけど……」



「だけど???」



「その…なんて答えていいか分かりません………ごめんなさい。」



「いやいい、俺が言いたかっただけだからな。さっ、出るぞ。滑って濡れてしまったから着替えてから戻る。お前は先に部屋に行ってろ」




そう言いながら切なそうな顔をしていた。


本当にごめんね、すごく嬉しかった