「……音羽?…音羽!!!!目を開けてくれ音羽!!!」





………意識が遠くなる中でノアの声が聞こえる。


ノア…怒った顔してない…?悲しい顔してない…?


ゆっくり目を開けた。


正直、身体がしんどかった。



「……ノア…悲しそうな顔しないで…?笑って…?」



案の定悲しそうな顔をして今にも涙が溢れるんじゃないかっていう顔をしていた…


こんな顔にしかさせられない私って本当使えない…


何が笑顔にしてみせるよ、全然真逆じゃない。



「……はは…無理だよね……図々しい、よね……私ね、最後にノアの笑った顔見たかったよ…でも笑顔にできなく、て…ごめっ……」



喋るのもきつくなってきた。



「音羽がこんな時に笑えねぇよ……最後ってなんだよ…音羽ぁ…!」



焦っているノア。



「そうだ…!お前の傷を俺に移す。そしたら少しは楽になるだろう?」



いい案だろ?と言いたげに問いかけてきた。



「ううん、、やめて?そんなことしないで…?自分を大事にして…王さまなんっ…だから…!」



でも!というノアを私は押し切った。



「……………音羽…」