「音羽………」



ハッと目を覚ました顔で私を見つめるノア



「……俺はなんて事を…ロンのこと知ってたんだな…すまないお嬢ちゃん…こんな事で許されることじゃないが、、」



そう膝をついて崩れ落ちる男の人



「……ロンくんやロンくんのママが心配しますよ。ロンくんの親はあなたしかいませんから。自分のことは大事になさってください。子どもの私に生意気言われて気に食わないかも知れませんが…」



「それでいいのか…お嬢ちゃんは俺が憎くないのか…そんな目にあって…もっと言いたいことは無いのか…」



それは痛くて辛くて苦しかったけど…


この人の心が泣いている以上文句なんてない。



「…これからまた、たくさんもがいて生きていって下さい」


自分がした事が良くも悪くも、それが土台になっていく。
そうやって成長していく。
三日で忘れるやつは何とかって…


人生山あり谷ありぐらいが丁度いいよね。



「あの時私がノアのそばを離れなければこんな事にはならなかったかもしれない。私も反省しなきゃならない。それでもういいにしよ?」



ノアが近づいて来た。


そして頭を支えてゆっくり自分の方に引き寄せた。


私はそのままノアの腕の中に。




「音羽はやっぱり凄いな…俺も改めなければいけない…。感情的になりすぎた。王として失格だな…」



「そんな事ないよ…ノアは良くやってると思う。」



たった3ヶ月しか知らないけどいつも国のためにって頑張ってた。


ノアは私を抱きしめ、そうか…と言いつつ落ち込んでいるようだった。


私は安心したのかちょっと眠くなって……















ドサッ












そのまま下に崩れた。