狼の王さまに笑顔を。

だめ……その手を汚してはダメ…


ノアは王さま…


みんなを助けなきゃいけない存在…


ノアが呪文を唱え終わったと同時に
動けばズキズキと痛む身体を必死に動かし、私は男の前に立ちはだかり手を広げノアの方を向いた。



「………ノア…」



そう小さく呟いて今にも当たりそうなその攻撃に目を瞑った。



「くっそ…!」



そう言ったノアの声が聞こえた……