狼の王さまに笑顔を。

「刺されてそう動けるはずない…のに…」



顔を地面に強く打ったせいか苦しそうに言った。



「??あぁ、これ??それは刺さった時は痛かったけどよ。お前が音羽を傷つけたことに比べたらどーってことないんだよ。」



体に刺さった剣を引き抜き男に向けた。



「俺も舐められたものだ。さて、どうしてやろうか…そうだな、音羽が受けた傷全てをお前に移してやるってのはどーだろうか??もちろん簡単に息耐えられても困るからな、ジワジワと痛みに苦しんでもらう。そして息絶えるんだな」



「や、やめっ!やめろ!!!分かった、謝るから!!ちゃんと謝るから…」



謝って済む話じゃねーんだよなぁ…


が……



「ほう…?俺に命乞いするって事か…?」



「…本当に申し訳ございませんでした!!」



土下座して謝る男。



「なんて事思うわけねーだろ!!!」



ふところに持っていた小さい剣で襲いかかってきた。


んー、バレバレ何だよ。


ヒョィッとよける。


ニヤついてたのがここから見えていたしそれを見逃す俺でもない。



相当な死にたがりだな。