音羽 side



ユラユラと身体が揺れる。


誰かに包まれる温かさ。


心地よかった。



「…んっ…」



目を開けると、ノアの顔が見えた。



「…ノア…?」



何でここにノアがいるんだろう。


ていうかノアに怒っちゃってからそのままじゃん…



「あぁ…起きたか…」



ん?!ちょっと待って…私お姫様抱っこされて無い…?!



「ちょ、ノア!おろしてよ!!」



ジタバタと暴れる私をノアはゆっくり下ろしてくれた。



「暴れんなよ…危ないな…」



「ご、ごめん…」



だってお姫様抱っこなんてされた事ないし…


赤くなっていると



「お前は…忙しいな…笑ったり泣いたり怒ったり照れたり…」



私の目をじっと見て言った。