ここら辺にいると思ったんだけどな…




「いた…」



ジィの庭の端にあるベンチにうずくまって座っていた。



「音羽…」



俺が目の前にいても顔を上げない。



「おい…?」



体を揺するとどうやら寝ているようだった。


寝てんのかよ。


こんな所で寝るなよ…


頬には涙が流れた痕があった。


まだ目頭と目尻に溜まっている涙。


たくさん泣いたのか…


ごめんな…俺のせいだよな…



音羽を抱き上げ、部屋に戻る。