この世界に居るのもあと1週間。


その日の夜。




「なぁ…残り1週間だけど…少し早いが人間界に帰れ…」



「え…」



ノアと話していて急な提案に驚く。


まだやるべき事があるのに…


ノアの笑顔を見てないのに…


ノアは私が邪魔なのかな…


そりゃそーだよね、ノアは王さまだもん。


忙しいんだ。




って…私なんでそんな必死何だろう…





「わ、私…」



「お前は俺のそばに居ていい事なんてひとつも無いだろう…?いい事どころか悪い事ばかりで辛いだろう…もうお前が居なくても……遠分は何も言ってこないだろうしな……」



ジルさんの事やプレゼントを買ったあと襲われた事を言っているんかな。


私は、その事もう気にしていない…


ノアが居たから怖くなかった。



だけど…



「そ、そっか…!ノアが言うんじゃ大丈夫だよね!うん!良いよ!はー!やっと家に帰れるのね!!」



泣きそうだった。


でも必死に笑った。


不自然なくらいに笑った。


なんでそんな事言うんだろうと思った。


用済みになったってことかな…


帰るとわかっていてもまだ1週間居たかった。



「……っ…。」



抑えきれなくなった涙が頬をつたう。


慌てて拭う。



「お、おい…何故泣く…??」