狼の王さまに笑顔を。

そんな私を黙って見つめる狼。



「泣いてちゃ…迷惑だよね、すぐ泣き止むから…ごめんね……。」



涙を拭く。


けれど、止まらない涙に狼が舐め始める。



「……??」



まるで泣かないでと言われているようだった。



動物って何でこんなに癒しがあるんだろう…



私はもう1回抱きしめる。




「狼さん…ありがとう…」




そう言うとガルル…と小さく唸った。