狼の王さまに笑顔を。

「エレナ〜!ちょっと聞いてよ!あそこにいる狼さんがどこか連れてってくれるみたいなの!行ってきちゃダメ〜??」



外にいるエレナに声をかける。



「こんな夜に?!それに狼って…」



そう言いながらエレナはバルコニーの方に目をやると、驚いた顔をした。



「な、にをなされているのですか…?」



「え?エレナと知り合いなの?」



まさかのエレナの知り合い?!


なら尚更安心だね!


びっくりしたエレナに狼は小さく唸る。



「…左様ですか。 音羽、この方なら安心だわ。行ってらっしゃい!」



何やら話をしていた。


ええ、エレナは狼さんの言葉わかるの?!


いやまて、分かって当然ちゃ当然か。


この世界の者だし…