星を見て何分ぼーっとしていたんだろう。 何も考えていなかった。 中に入ろうと思っていた時 建物をつたって登ってきたのか バルコニーの手すりに、大きくてフサフサの白い髪の動物が座っていた。 暗くてよく見えないけど、月明かりで光っていた私を見つめる目にどこかで見たような面影があった。 「お、狼…?」 どこで見た目なのかは思い出せず、大きな狼がいることに驚き、後ずさりする。