「ごめん、美樹ちゃん。遅くなっちゃった」

急ぎ足で待ち合わせしていた中庭に行くと、すでに美樹ちゃんはベンチに座っていた。


「いえ、私も今来たところです!それより岡崎先輩こそもしかして八島先輩とお昼一緒に食べる予定でしたか?だとしら私なんかに時間を……」

「はは、ハチとは滅多にお昼ごはんは食べないよ」


裕子にもたまに『食べてきたら?』と言われるけど、学校以外はいつも一緒にいるわけだし、友達との時間も大切にしたいという気持ちはハチも同じだと思うから。


「美樹ちゃんは学食?」

膝の上には透明のパックに入れられた三色そぼろ弁当。


値段もリーズナブルだし、お弁当のおかずの材料を考えればコスパ的には同じような気がするから、たまには食堂を利用してもいいのかなって最近は思う。

だけど、すでに早起きする癖が体に染み付いてしまって、結局毎朝ハチと自分のお弁当を作ってしまうんだけど。